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Ai AF Zoom-Nikkor 18-35mm f/3.5-4.5D レビュー

今回は撮影の記録ではなく、機材レビューとなります。
今回紹介するのはこちら「Ai AF Zoom-Nikkor 18-35mm f/3.5-4.5D IF-ED」となります。
DSC_2878.jpg

スペック等の基本的なことは公式サイトで御覧ください。 特に変哲のない、お手軽な広角ズーム……の旧製品です。
最新のものをお求めの方は下記リンクからどうぞ。



こちらのレンズの特徴としては、
  • 安い!(既に製造中止ですが、中古カメラ屋さんやヤフオクを探せば中古品が¥40,000以下でいくつも見つかります)
  • それなりの性能(後述しますが、歪曲以外の性能は良いです)
  • 軽い!(370gと単焦点と同等かそれ以下!)
という点が上げられます。以下では性能面を詳述しつつ、注意点もレビューしていきたいと思います。
また、基本的には最広角の18mm状態での評価となります。
解像度
やはりレンズの性能といえば一番はこれでしょう。
このレンズはやや古いながらf/5.6からf/8まで絞り込めばしっかりと解像します。
もちろん隅の方は幾分甘くなりますが……
DSC_3263.jpg
f/8まで絞った風景の作例ですが、拡大してみて頂いても、きちんと解像しているのがわかるかと思います。

但し!あくまで廉価ズームですので、鏡筒の構造的にも若干精度が落ちる可能性があります。
私のものはヤフオクで落札した直後には下の作例のように、右側がまるで解像しない状態でした。
これは明らかにおかしい、とニコンサービスセンタに持ち込んだところ、検査だけで約¥1万、部品交換となれば更に¥1万との見積もりでした。
結局は調整最組み立てとの診断で、¥1万程で無事に上の作例の状態まで回復したので、結果オーライです。
DSC_2399.jpg
歪曲
これはずいぶんとよろしくないです。ファインダーを通して見てもわかるほどの陣笠歪曲があります。
更に、古いレンズのため、Lightroom5.4ではプロファイルが対応しておらず、自動補正が効きません。
そこで、解決策ですが、まずこちらのAdobe Lens Profile Downloaderをインストールしておきます。
そのうえで、適切なプロファイルを選択してやると概ね問題は解消されます。
建物などがフレームに入らなければそもそも気にならない歪曲かとは思いますが、
実際には入る構図も多い以上、大変頼りになります。

逆光耐性
8群11枚と控えめのレンズ構成なこともあってかなり強いです。
テスト画像は省略しますが、ストロボ直射で実験してみたところ、28mmf/1.8Gよりも強い場合すらあります。

最短撮影距離
スペック上、0.33mとなっています。これは素子受光面からの距離ですので、ワーキングディスタンスはここからレンズ長82.5mmとフランジバック約45mmを引いて、20cm程度となります。
ファインダーでみると寄れない印象を受けますが、実際にはものすごく近づいていることになりますから、不意の衝突に備える意味でもプロテクタは付けたほうがいいかと思います。
77mm径もあって高いので私はケチッていますが……

扱いやすさ
まず、重量は全く問題ありません。370gということで、85mmf/1.8クラスの単焦点1本分です。
又、77mm径とずいぶんと巨大なものの、この超広角レンズにしてフィルターが装着可能です。
Ken Rockwell氏のブログによれば、厚さ7mm程度のC―PLフィルタなどを装着してもケられないようです。
が、そのことが一方で若干の問題を引き起こしています。次の写真を見ていただければわかるのですが、このレンズは先端のフィルタホルダ部分だけが極端に膨らんだ、
「エリンギ型」のレンズなのです。
レンズ前玉に比べても先端部分が大きく広がっていることがわかるかと思います。
DSC_2881.jpg
DSC_2886.jpg
その結果として、カメラバッグ等に収納する際にはこの最大径(スペックによると82.5mm)のスペースを占拠する上、先端ばかりが広くて、後玉側はクッション材に触らず不安定ということにもなってしまいます。

まとめ
以上、色々と書きましたが、現在ニコンFマウントで使える18mmのレンズと考えると、画質もよく、値段も安く、大変お買い得な一品です。現行品も評判がよいので、お金に余裕が有る方はそちらを選ばれるかとは思いますが、節約の一手として大いに推薦できるレンズです。
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