Ai-s NIKKOR 200mm f/4 レビュー レンズレビュー第2弾はぐっと古いMFレンズとなります。ブツはこちら、「Ai-s NIKKOR 200mm f/4」。 最近では望遠ズームに押されて全く見なくなった、小口径の単焦点望遠レンズです。構成は5群5枚とシンプルで、コーティングを除いた基本設計は1977年のものですので、都合40年近く前の設計ということになります。詳細な写りのレビューに移る前に、まずは基本的なところから見て行きましょう。こうやって並べて比較すると明らかですが、全群繰り出し式なので近くを撮る時は盛大に全長が伸びます。また、フィルタ径はこの時代のニッコールらしく52mmなのにたいして全長は126mmもあるので、大変不安定な格好です。元祖ニッコールタンブラーともいうべきでしょうか^^;最大絞りはf/32で最短撮影距離は2mと標準的ですが、前述のとおり重たいレンズを動かすのでピントリングの動作はかなり重いです。ただ、レンズの重量自体は530gと現代の望遠ズームに比べて控えめで、携帯性は悪くありません。では作例をば。(どれもノーレタッチ・ノートリミングです)まずは絞り解放から。桜の花びらにやや甘いところがありますが、樹の枝などはそれなりに解像していますね。1段絞ってf/5.6で撮るとこんな感じ。ポートレートの場合、少し絞って被写界深度を稼ぐ使い方がメインかな。2段絞ってf/8で撮るとこう。全体にしっかり解像しています。200mm f/4に対して口径が52mmと、必要ギリギリの前玉径しかないにもかかわらず、周辺光量は少なく、またフィルム時代のレンズだけあって歪曲もかなり控えめです。このレンズはやや古い(生産終了は1996年)のと、最近は便利なズームが多いのとで、人気がありません。私の個体はヤフオクでたった7000円程度で落札した覚えがありますが、玉にキズなどもなく実用上は全く問題ありませんでした。MFなのでどうしても日の丸構図になりがち(コレは望遠の場合はそこまで問題になりませんが)だとか、手ブレ補正がない(当然)とか幾つか問題はアリますが、圧倒的に安いのでニコンユーザで、望遠を持っていない方ならば見かけたら落札しておいて損はないかと思います。軽くて短いし。 PR